ペット衛生管理の豆知識:ワクチンの副作用

副作用が心配なら 午前中にワクチン接種をしましょう

病気にかからないようにする、あるいはかかっても重症にならないようにするためには、その病気のワクチンを接種することが有効です。でもご存じのとおり、ワクチンには副作用があります。副作用が心配だから、ワクチン接種をしたくないという方もいらっしゃいますよね。

ワクチン接種により副作用の起こる確率は、その病気になって死んでしまう確率よりずっと低いものです。狂犬病にかかればほぼ100%死亡、犬ジステンパーでは発病率25-75%、感染した動物の死亡率は 50-90%と とても高いことが知られています。一方で、ワクチン接種による副作用発生率は、症状が軽いのものも含め0.5%程度と言われています。

ワクチンの副作用のひとつであるワクチンアレルギーとは、ワクチンを打ったことにより起こる体の異常な免疫反応です。重篤な症状は打ってから1時間以内に出ることが多いですが、顔が腫れたり、全身をかゆがったり、何度も吐いたりなどは、数時間後に出ることもあります。

これらのほとんどは、アレルギーを抑える注射を獣医さんに打ってもらうことで対応できますので、副作用が心配な方には、午前中のワクチン接種をお勧めします(夕方に注射すると、動物病院がやっていない場合がありますので)。

副作用がでるかどうかのはっきりした予測はできませんが、レプトスピラが入っているワクチンは副作用が出やすいと言われています。また、ミニチュアダックスフンドでの発症が多いと言われていますので、特に注意しましょう。

ですので、ワクチン接種は体調のいい日に、接種後は安静にさせ、よく観察して様子を見守りましょう。

また、アレルギーが出たことがある子や持病のある子は、ワクチン接種をやめたり、犬であれば狂犬病のワクチン接種の猶予証明書を出してもらうこともできますので、動物病院に相談しましょう。

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ペット衛生管理の豆知識:ワクチン接種時の注意点

ワクチン接種はペットの体調がいいときに

狂犬病の予防接種(ワクチン接種)は法律で定められており、必ず行なわなくてはならないものですが、ワクチン接種ってどういうことでしょうか。

ワクチンとは、病気の原因になる病原体を、悪さをできないように殺したり弱毒化したもので、それを体に入れる(接種する)ことにより、病原体を異物として体に認識させ、異物である病原体に反応する「抗体」を作らせることを目的としています。「抗体」を作ることができれば、その病原体が次に体に入ったとき、病原体と戦って感染させない、あるいは感染はしても症状を軽く抑えることが期待できます。つまり、ワクチンは、病原体に感染する前に接種する必要があります。感染してから打っても手遅れなんです。特に、病原体がウイルスの病気に感染してしまった場合は、抗生物質が効きませんので、あらかじめ打っておくワクチンが唯一の防御手段となります。ワクチンは非常にありがたい存在です。

ワクチン接種時の注意点ですが、上述のとおり、ワクチン接種は体に異物(病原体)を入れることです。接種されるペットの体にも当然負担がかかりますので、ペットの様子を見て、体調の良いときに接種をしましょう。

また、ワクチン接種により副作用が出る場合もあります。副作用は、接種から1時間以内で出る場合や、半日以上後に出る場合もありますので、接種後は、いつも以上に注意してペットの様子を見守りましょう。長時間の移動、シャンプーやトリミングなど、ストレスのかかることは避けましょう。お散歩もあまり興奮させないように短時間にするとよいかもしれません。そうして、いつもと様子が違う場合には、動物病院に相談しましょう。

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ペット衛生管理の豆知識:猫用ワクチン2

猫用ワクチン接種に関わる注意点

「うちの猫は完全室内飼いで外に出さないからワクチンなんて打たなくても大丈夫」と思っている飼い主さんもいるかもしれません。室内で飼っている猫は、もちろん外にいる猫より感染リスクは低くなりますが、絶対安全とは言い切れません。飼い主さんや家族が、外から室内にウイルスを運んでしまう可能性があるからです。コアワクチンのウイルスは感染力が強く、空気感染しますし、外で野良猫に触った手で家の猫を触ったりすれば、ウイルスは室内に持ち込まれます。そのため、室内飼育の場合でも、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症の「3種混合」の接種が推奨されています。

外に出る猫には、3種混合ワクチンに猫白血病ウイルス感染症を加えた「4種混合」、さらに猫クラミジア感染症を加えた「5種混合」など、母猫や兄弟猫の感染状況、他猫との接触の有無、住んでいる地域や飼育環境を考慮して、どれを予防するかを動物病院で相談しましょう。

多頭飼育の場合、猫白血病ウイルス陽性の猫がいるのであれば、同じ家で飼っているすべて猫に猫白血病ワクチンを接種する必要があります。

猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)のワクチンについては、混合ではなく単独で接種する形になります。猫エイズは、外に出て感染猫との交尾や、ケンカで咬まれたりすることがなければ感染しませんし、接種後の副作用の報告もあり、扱っていない動物病院もあります。陽性猫との接触を避けて、感染を予防することが現実的かもしれません。

猫白血病ウイルス感染症や猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)については、検査キットもありますので、ワクチン接種前に動物病院で感染の有無を検査してもらった上で、それぞれの猫に接種するワクチンを決めることもできます。

なお、外で生まれた子猫を拾ったとき、鼻水や結膜炎で顔がぐちゃぐちゃになっていることがあると思います。このような子猫は、すでに猫カリシウイルスや猫ヘルペスウイルスに感染していることが多く、治ったように見えても、その後もウイルスのキャリア猫となります。ワクチンで発症を抑えることはできますが、加齢やストレスで免疫力が低下したとき、再度ウイルスが活性化してくることもありますので、シニア猫や、環境が変わるなどのストレスのかかる猫にこそ、是非ワクチン接種を定期的に続けましょう。

ペットショップやブリーダーから迎えた猫なのか、保護猫なのか、室内飼いか、外に出る猫か、1頭飼いか、多頭飼育か、などの情報を獣医師に伝え、ワクチネーションプログラムを組んでもらい、計画的に接種しましょう。

なかには、ワクチン接種後の副反応を心配している飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。でも副作用の起こる確率は、病気になって死んでしまう確率よりずっと低いんです。確かに、ワクチンを打つと、猫によっては体調が悪くなることもありますし、ごくまれには顔面が異常に腫れたりするなどの症状が出たり、アナフィラキシーショックを起こす場合がありますので、ワクチン接種後はしばらく様子を見守ってください。万が一を考えて、午前中にワクチン接種を受けておけば、何らかの副反応が出た場合、すぐ動物病院に相談できるので、安心です。また、ワクチン接種後は、激しい運動、シャンプーは避け、2~3日間は安静にしてください。

また、ほとんどのペット保険では、ワクチン接種にかかる費用は補償の対象外となっています。ワクチン接種は病気の治療ではなく、健康な状態で行う予防行為と解釈されているためです。一方で、多くのペット保険では、ワクチンを接種せずに、ワクチンで予防できる病気にかかった場合、その治療にかかる費用も補償の対象外となってしまいます(ワクチン接種をしたにも関わらず治療が必要になった場合は補償の対象となります。)感染して治療が必要になれば、その費用はワクチン接種の何倍もかかります。接種の費用や手間は、飼い主さんの負担となりますが、ワクチン代を惜しんで、最終的に高額な治療費が必要になってしまうようなことのないように、予防できる病気はしっかりと予防しておきましょう。

なお、ペットホテルなど、猫が集まる施設を利用する際などには、ワクチンの接種証明書が必要です。接種1年以内の証明書の提示を求められる場合が多いと思いますので、事前に利用施設へ確認しましょう。証明書はワクチン接種を受けた動物病院で発行してくれます。

ワクチンを接種しても感染症にかかることはありますが、ワクチン接種が感染症の発症予防、症状の軽減に大きな効果を発揮することは確かです。すべての病気がワクチンで予防できるわけではありませんが、ワクチンで予防できるものは、ワクチンを接種してしっかりと予防しましょう。

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ペット衛生管理の豆知識:猫用ワクチン1

ワクチンで予防できる猫の感染症

猫用ワクチンも犬用と同様、すべての猫に接種すべき「コアワクチン」と、感染のリスクに応じて接種する「ノンコアワクチン」があります。
コアワクチンは、致死率が高く伝染性が高い病気を予防します。猫でコアワクチンの対象となる病気は、「猫ウイルス性鼻気管炎」「猫カリシウイルス感染症」「猫汎白血球減少症(猫のパルボウイルス感染症)」の3つです。
ノンコアワクチンには、「猫クラミジア感染症」「猫白血病ウイルス感染症」などがあり、住んでいる地域や飼育環境など、感染のリスクに応じて接種します。

ワクチン接種によって予防できる猫の感染症は、以下の6種類です。

(1)猫ウイルス性鼻気管炎:猫ヘルペスウイルスによる感染症で、発熱、激しいくしゃみや咳、多量の鼻水や目やにを出すなど、風邪のような症状を起こします。混合感染すると重篤化して死亡することもあります。回復してもウイルスは体内に潜んでいます。

(2)猫カリシウイルス感染症:猫ウイルス性鼻気管炎と似た風邪のような症状を起こしますが、進行すると口腔や舌に水泡や潰瘍をつくります。猫ウイルス性鼻気管炎よりも軽い症状ですが、混合感染すると重篤化します。様々な種類のウイルス株があり、回復後もウイルスのキャリアになります。

(3)猫汎白血球減少症(猫のパルボウイルス感染症):猫パルボウイルスによる感染力がとても強い伝染病です。高熱、激しい嘔吐や下痢などを起こします。血液中の白血球数が著しく少なくなり、脱水状態が続いて猫は衰弱します。特に子猫は重症化しやすく、非常に死亡率の高い伝染病です。

(4)猫クラミジア感染症:クラミジアという細菌によって引き起こされる感染症で、主に子猫が感染します。結膜炎、涙目、目やに、くしゃみなどの症状がみられ、猫同士の接触で感染します。持続感染することもあり、人獣共通感染症のひとつです。

(5)猫白血病ウイルス感染症:猫白血病ウイルスによる伝染病で、免疫機能の抑制、貧血、リンパ腫など、様々な症状を示します。感染猫の血液や唾液、尿や糞便中にウイルスがいるため、感染猫との接触で感染します。感染しても発症する猫は少ないですが、発症すると治療は困難でほぼ死亡します。

(6)猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ):人のHIVに似ていますが、猫同士でしか感染しません。感染力が弱いので空気感染することはありません。ウィルスは血液や唾液に含まれており、感染猫とのケンカで咬まれたりしてうつります。感染しても発症しない猫もいますが、発症すると免疫不全を起こし、下痢、口内炎、発熱などの症状が出て、進行するとほぼ死亡します。

ワクチンによる免疫は一生続くわけではありません。ワクチンの種類によっても異なりますが、複数回の接種が必要です。一般的には、生後2ヶ月の段階で第1回目を、その1ヶ月後に第2回目を行い、成猫になってからは年に1回の追加接種が推奨されています。ワクチンによっては子猫期に3回接種することもありますし、追加接種は3年に1回でよいとしているものもあります。

ワクチンは、感染症予防において最も重要かつ効率的な手段です。特にウイルス感染症には抗生物質が効きませんので、感染してしまったら症状に対する治療(対症療法)しかできません。ワクチンで予防できるものは定期的に予防接種を受けて、感染症に対する免疫をつけておきましょう。

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ペット衛生管理の豆知識:犬用ワクチン2

ワクチンで予防できる犬の感染症

狂犬病以外の感染症予防接種は、「混合ワクチン」が一般的です。混合ワクチンは、複数の病気のワクチンが組み合わせてあり、一度に接種できます。
何種類混合のワクチンを接種すればよいかを決めるときには、様々な要因を考えます。室内犬か室外犬か、ドッグランやペットホテルなど多くの犬が集まる場所に行くことがあるか、野山に入ることがあるか、また飼っている地域ではどんな病気が流行しているかなどなど。獣医さんと相談して接種内容を決めましょう。

ワクチン接種によって予防できる犬の感染症は、以下のとおりです。

(1)犬パルボウイルス感染症:犬パルボウイルスに感染した犬の便や嘔吐物に接触して感染します。激しい下痢や嘔吐、発熱、脱水症状などが表れ、重症になると血便が出ることもあります。また下痢や脱水の悪化によりショック症状を起こして死に至ることもあり、特に子犬の致死率が高くなっています。妊娠中のメス犬が感染すると、流産や死産の原因になります。

(2)犬ジステンパー:犬ジステンバーウイルスの感染によっておこる急性で高熱のでる感染症で、伝染力が強く、死亡率の高い伝染病です。感染した犬の目やに、鼻水、唾液、排泄物との接触やくしゃみなどの飛沫物によって感染します。初期症状は目やに、鼻水、鼻炎、発熱、食欲の低下などで、重篤化すると麻痺や痙攣などの症状が出ます。致死率が高く、発症すると有効な治療法はありません。治ったとしても、神経症状などの後遺症が出ることがあります。

(3)犬伝染性肝炎:犬アデノウイルス1型の感染によっておこる感染症で、伝染力が強く、感染した犬の鼻水や唾液、排泄物に接触することで感染します。発熱や嘔吐、下痢、腹痛などの症状が表れ、急性の肝炎になります。鼻水が出る程度の軽症こともありますが、混合感染があると死亡率は極めて高くなります。回復しても半年以上ウイルスが腎臓にいて、尿中に排出されますので注意が必要です。

(4)犬伝染性咽頭気管炎:犬アデノウイルス2型による感染症で、「ケンネルコフ」という強い咳がでる犬の呼吸器病の主な原因のひとつです。咳やくしゃみなど風邪に似た症状が出ます。1型の犬伝染性肝炎よりも症状が軽く致死率も低いとされていますが、他のウイルスや細菌との複合感染により重篤化する場合もあります。

(5)犬パラインフルエンザウイルス感染症:「ケンネルコフ」の主な原因のひとつで、咳や発熱、鼻水などの重い風邪のような症状が出ます。単独での致死率はあまり高くありせんが、他の感染症との混合感染で症状が重くなります。

(6)犬コロナウイルス感染症:感染した犬の嘔吐物や糞便をなめたりすることによって感染します。幼犬には下痢と嘔吐を起こしますが、成犬の場合は感染してもほとんど症状が現れません。幼犬で症状が重くなると、血便がでることもあります。犬パルボウイルスなどと混合感染すると重篤になることがあります。

(7)犬レプトスピラ症:レプトスピラという細菌に感染した動物の尿で汚染された土や水を口にしたり、また触れたりすることで感染します。症状が出ない「不顕性」、高熱、腎炎、出血性胃腸炎、血便などになる「出血型」、高熱、黄疸、尿毒症などになる「黄疸型」があり、人間にも感染する人獣共通感染症です。また、レプトスピラには多くの血清型があります。

ワクチンによる免疫は一生続くわけではありません。ワクチンの種類によっても異なりますが、複数回の接種が必要です。一般的には、生後2ヶ月の段階で第1回目を、その1ヶ月後に第2回目を行い、成犬になってからは年に1回の追加接種することが多いです。ワクチンによっては子犬期に3回接種することもありますし、コアワクチンの追加接種は3年に1回でよいとしている場合もあります。

前回も書きましたが、ウイルス感染症には抗生物質は効きません。感染してしまったら特効薬はありません。取り返しのつかないことになってしまう前に、定期的に予防接種を受けましょう。

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ウイルスには抗生物質が効きません ワクチンで予防しましょう

ワクチンとは感染症の予防に用いる医薬品のことで、病原体あるいは細菌毒素の毒性を弱めたり失わせたりしたものです。これらをあらかじめ接種しておくことにより病原体に対する抗体を産生させ、体内に免疫反応の記憶を残すことにより、いざ本当の病原体が体内に侵入してきたときに迅速に免疫応答が働き、病原体の感染や発病を防げるようになります。

犬用ワクチンは、すべての犬に接種した方がよい「コアワクチン」と、感染のリスクに応じて接種する「ノンコアワクチン」に分けられます。

「狂犬病ワクチン」は、犬用コアワクチンの中で唯一接種が義務化されているワクチンです。狂犬病予防のために、生後3カ月以降のすべての犬に対し、年1回の接種が義務付けられています。なぜ、狂犬病ワクチンだけが義務付けられているのかというと、それは狂犬病を発症した場合の致死率がほぼ100%というとても怖い病気だから。さらに狂犬病を発症した犬に噛まれると、犬だけではなく人間にも感染・発症するとても恐ろしい人獣共通伝染病だからです。

「犬ジステンパーウイルス」「犬パルボウイルス」「アデノウイルス1型(犬伝染性肝炎)」のワクチンも、コアワクチンです。これらは義務ではないものの、感染率と感染後の致死率が高いことから、すべての犬へワクチン接種することが推奨されています。

ノンコアワクチンは、生活環境(多頭飼いなど)や、病原体の汚染地域かどうかなどにより、高い感染リスクが想定される場合に接種するもので、「レプトスピラ」「パラインフルエンザウイルス」「コロナウイルス」などがこれに当たります。

上記の病原体はほとんどウイルスですが、レプトスピラだけは細菌です。
レプトスピラが入っている混合ワクチンは副作用が出やすいことが知られています。レプトスピラ感染症も人獣共通伝染病ですし、発生報告のある汚染地域では本来接種をすべきですが、ワクチンアレルギーを起こす体質の子や、特にミニチュア・ダックスフンドなどでは副作用が強く出る場合がありますので、接種には注意が必要です。獣医師と相談して、その子の体質、飼育環境、生活環境、感染リスクなどを考慮した上で、レプトスピラが入ってないワクチンを接種するか、レプトスピラが入っているワクチンを接種するか選びましょう。

ドッグランやペットホテルなどの犬の集まる施設では、3種以上の混合ワクチンの接種証明書の提示を求められることが多くなっています。ウイルスに対する抗体持続期間から、コアワクチンの接種は3年に1回でもいいとの報告もありますが、接種1年以内の証明書の提示を求められる場合が多いと思いますので、心配な場合は事前に施設へ確認しておきましょう。証明書はワクチン接種を受けた動物病院で発行してくれます。

ワクチンは、感染症予防において最も重要かつ効率的な手段です。特にウイルス性感染症には抗生物質が効きませんので、かかってからの治療より、ワクチンによる予防が非常に重要です。ワクチンをあらかじめ打っておけば、感染症の発症予防、症状の軽減が大いに期待できますので、ワクチンで予防できる病気はワクチンの接種を検討しましょう。

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