老化のサインに早めに気づいてあげましょう
まだやんちゃな子どもだと思っていても、ペットはいつのまにか大人になり、あっという間に年を取っていきます。毎日一緒にいると、少しずつ進行していく小さな変化に気づきにくいものですが、大切なのはペットの老化のサインを見逃さないことです。できるだけ早く気づいて、ペットが快適に暮らせるようにサポートしてあげましょう。以下が、ペットに見られる主な老化のサインです。
筋力が弱まる:足腰などの筋力が衰えるため、歩くスピードが遅くなったり、動きが鈍くなります。犬の場合は散歩を嫌がったり、長時間の運動を嫌がったりします。犬は後ろ脚から衰え始めますので、歩くときヨロヨロしたり、腰がくだけて座り込んだりします。
また、階段の上り下りがゆっくりになり、ちょっとした段差でも躊躇したり、つまずくようになります。筋肉の衰え以外にも、関節の痛みや足腰の不調などが原因のこともあります。
筋力の衰えは全身にも現れ、体に張りがなくなり、体力が衰えてきます。
視力や聴力が衰える:年をとると、視力が低下しますので、物によくぶつかるようになります。聴力も低下しますので、名前を呼んでも反応しなくなることがあります。
皮膚や被毛が変化する:ふんわり艶やかだった被毛が艶を失ったり、ひげや耳の周囲の毛が白くなったりします。また、皮膚は乾燥してかたく厚くなるため、かゆみを生じやすくなります。
食欲が変化する:高齢になると、同じ食事でも太ったりします。逆に老化が進んでくると食欲が減退して痩せてきたりします。味覚や嗅覚が変化して、好みが変わることもあります。好き嫌いがひどくなることもあります。ホルモンの病気が原因のこともありますので注意が必要ですが、食に変化が表れるのも老化のサインです。
睡眠時間が増える:年齢を重ねるにつれ、睡眠時間が長くなる傾向にあります。夜だけでなく昼間も眠ることが多くなってきたら、それは老化のサインです。好奇心も薄れ、お気に入りのおもちゃなどにも興味を示さず、眠ることを優先するようになります。
粗相が増える:年を取ったペットが粗相をするのは、膀胱にためられる尿の量が減少したり、トイレまで間に合わなかったりするためです。腎臓に異常があることもあります。
口臭がきつくなる:老齢ペットだけではありませんが、口臭がきつくなった場合は、歯周病にかかっている可能性があります。歯周病は高齢ペットがかかりやすい病気です。
老化と老齢ペットの病気とは別です。老齢ペットの病気は症状が少しずつ進行することも多いため、健康診断を受けないと気づけない場合もあります。病気を見落とさないようにするためには、血液検査も含めた定期的な健康診断が必要です。
次回は、ペットに老化のサインが見られた場合に、ペットが快適に暮らせるようにするための工夫です。